【故障診断事例】フォルクスワーゲン ポロ 6R / 6C メーター一瞬故障表示 “Only exit vehicle in P position”

【診断対象車両】
メーカー:フォルクスワーゲン(Volkswagen)
車種:ポロ(POLO) 6R / 6C
年式、型式:
・DBA-6RCBZ (2010年〜2014年): 1.2L TSI コンフォートライン/ハイライン (CBZ型エンジン)
・DBA-6RCJZ (2014年〜2018年): 1.2L TSI (後期型、CJZ型エンジン)
・ABA-6RCGG (2009年〜2010年): 1.4L NA コンフォートライン
・DBA-6RCZE (2015年〜): 1.4L BlueGT (アクティブシリンダー管理)
・DBA-6RCBZW (2010年〜): クロスポロ (1.2Lターボ)
…など


【症状概要】
お客様の訴え:走行中メーターに黄色い三角の警告灯と、”Only exit vehicle in P position”というメッセージが一瞬出てすぐに消える。
現車確認内容:入庫時メーター表示正常。試乗点検にて一瞬写真のような警告メッセージを確認。


【診断条件・再現確認】
常時再現性がない場合は、試乗中ランダムに瞬間的に不具合が発生する場合が多い。
走行には全く問題や違和感はない。
警告が出た状態で停止すると、そのまま消えない。
再度走り出し、車速が出ると警告が消える。


【入力故障コード(DTC)】
入力コード:なし


【診断・測定】
ポロ(6R/6C)やゴルフ7などはセレクターレバー内のPレンジ時のシフトロックを読み取るPポジションロックスイッチが瞬間的に不良になりメーターに”Only exit vehicle in P position”が表示されることがある。
継続的な不良ではなく瞬間的な不良であることが多く、不具合がつかみにくい。

※この場合の多くは故障コードを記憶しない。

Pポジションスイッチはセレクターレバー内部にあり、Pレンジの時シフトレバーに接触する位置(車両前方側)にマイクロスイッチが取り付けられている。

ポロのシフトメカニズムの内部写真を用意できなかったが、一例として他車種のものだが見ていただきたい。
PポジションスイッチはON/OFFの単純なマイクロスイッチでシフトメカニズム内部に組み込まれている。
シフトレバーがPレンジのポジションにあるとき、レバーがPポジションスイッチに接触するようになっている。
不具合が常時再現性のある場合はPポジションスイッチの測定診断が可能である。


【測定項目・データ】
・診断機によるライブデータ計測
セレクターレバーPポジションロックスイッチ(F319)
Pレンジか、それ以外のレンジでステータスが変化するか確認する

・サーキットテスターによる点検
セレクターレバー端子割り当て
2番端子:セレクターレバーPポジションロックスイッチ(F319)
Pレンジか、それ以外のレンジでステータスが変化するか確認する


【原因判明・対策内容】
原因:セレクターレバー内部のPポジションスイッチ不良(マイクロスイッチ)
交換部品や整備作業内容:本来このマイクロスイッチは単品補給はなく、セレクターレバーASSYでの交換が必要。
だがこのPポジションロックスイッチに関してはフォルクスワーゲンから対策品が供給されている。

この対策品はシフトメカニズムを分解せず、本体外側に取り付けるような構造になっている。
中間ハーネスとして車両とシフトメカニズム間に割り込むような格好になり、シフトメカニズム内部のPポジションスイッチ信号は使用されなくなる。


【まとめ・技術メモ】
このような対策品が設定されていない車種はシフトメカニズム(セレクターレバー)ASSYの交換が必要になる。
この場合は費用も高く、作業も大掛かりになるが、この不具合は危険性がないため問診よりPポジションスイッチが疑われる場合、可能であれば発生頻度が高く不具合がしっかりつかめるときに診断したい旨を顧客に説明することも有意義だ。

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